遺言・相続

遺言書の探し方と見つけたとき

はじめに

身近な方が亡くなってからやらなければいけないことの一つが、遺言書があるかどうかの確認です。
原則として、遺言書がある場合には、遺言書に従って相続されます。

そのため、遺言書がなかったときに適用される法定相続とは異なり、亡くなった方の意思で「遺贈」「相続分」「遺産分割の方法」「遺言執行者」などを決めることができます。
そして、遺言は、遺留分の決まりに反しない限り、遺言者が亡くなったときから効力を持つようになります。
(遺言書の種類については「遺言書の作り方」、遺言書でできることについては「生前対策をお考えの方」、遺留分については「遺留分って何?」をご覧ください。)

ただし、遺言書があったとしても、相続人全員が遺産分割協議を行い、合意した内容ならば、亡くなった方の意思とは異なる分割の方法をとることも可能です。

では、遺言書を探すには、どのようにしたらよいのでしょうか。
また、遺言書を見つけたときは、どのようにしたらよいのでしょうか。

自筆証書遺言の場合

自筆証書遺言は、最も作るのが簡単な遺言書ですが、秘密性が高く、見つけることが困難です。
誰にも見つからないように・・・としまい込んでしまい、本人もわからなくなるような場所はなかなか見当をつけることができませんが、よく利用される場所は以下のような場所です。

  • 自宅の金庫、仏壇の引き出しやその周辺
  • 銀行の貸金庫
    特に信託銀行は遺言信託などのサポートが用意されています
  • 弁護士、税理士、行政書士などに預けている
    遺言書作成と同時に預けている場合や、なじみの人に頼んでいるケースがあります
  • 信頼できる親戚、友人に預けている
  • 菩提寺の住職に預けている

公正証書遺言の場合

原本は、法律で公証役場に20年間保管されることになっていますが、実務上は必要に応じて、それよりも長く保管されているようです。

昭和64年以降、コンピュータで検索できるシステムになっているため、相続人等利害関係者が近くの公証役場に問い合わせれば、無料で全国の公証役場に保管されている公正証書遺言を検索することが可能です。

ただ、公正証書遺言の謄本(コピー)は、原本を保管している公証役場に請求することになります。

いずれも、遺言者が亡くなったことがわかる戸籍謄本と、利害関係者であることを証明する書類(戸籍謄本等)、請求者の身分証明書が必要です。

遺言書を見つけたとき

亡くなった方の遺言書を見つけたとき、または預かっていたとき、やらなくてはいけないこと、やってはいけないことがあります。

まず、遺言書の種類を確かめましょう。

  • 自筆証書遺言・秘密証書遺言の場合
    家庭裁判所で遺言書の検認を請求しなくてはいけません。
    そして、家庭裁判所に持って行く前に遺言書の封を開けてはいけません。

    民法では、検認をしないで遺言を執行した場合や、裁判所以外で開封した場合に、過料を科すと書かれています。

    なお、遺言書の検認は、裁判所が遺言の形式や状態を確認して、その後の改ざんやすり替えなどによる争いを防ぐもので、遺言書の内容について判断するものではありません。

  • 公正証書遺言の場合
    検認手続きの必要はありません。
    公証人によって作成され、原本が公証役場に保管されるため、その後の改ざんやすり替えなどの心配がないからと思われます。

おわりに

遺言書は、亡くなった方の意思が書かれているものです。
遺品整理の一環として自筆証書遺言を探して、念のため、公証役場に公正証書遺言の有無を確認しましょう。
そして、もし自筆証書遺言か秘密証書遺言が見つかったら、家庭裁判所で遺言書の検認をしてもらいましょう。

遺言書について、わからないことや心配なことがありましたら、弁護士にご相談されることをおすすめいたします。

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